サッカーの舞台から降りた

サッカー日本代表中田のことだ。
引退は半年前から決めていたようだ。
代表チームを10年間にわたり引っ張り、
チームを世界最高の舞台に導いた。
決して彼一人の力で舞台に上がれたのではない。
彼以外の代表メンバーをはじめ、
サッカー協会や全国のサポーターの強い後押しによるものだ。
その後押しを引き出すのに中田の存在は大きい。
世界を意識して発足したJリーグ
そのJリーグを足がかりに世界に飛び出した中田。
多くの選手が世界の実力を知る機会を中田は作った。
世界最高の舞台がどういうものか教えることが
彼自身が描いた使命だったのではないか。
そして皆が知った世界との実力差。
それを埋める手立てを彼は知っている。
しかしもう教えることはない。
ここからは強制されるものではなく、
自分自身で気づいて探さなければ身に付かないことも彼は知っている。
彼の突然の引退にはそういうメッセージが込められている。