ヒデ世代の憂鬱と焦燥

今週号のAERAから。

「自分探し」より「職探し」
共通点は多い。自分流のこだわり、大きな目標、集団より個、生き方のスタイル……。でも、決定的な違いを突きつけられた。一つの事を成し遂げた者と、何も成し遂げていない者と。彼が「自分探し」の旅に出てはや2ヶ月。巷の29歳たちは……。

ドイツW杯を最後に引退した中田英寿。29歳。
同じ年といってもほとんど意識していなかった「彼」と自分をついつい比較する。
1999年からの数年間に社会に出た世代は、「失われた世代」と言われる。
就職氷河期の真っ只中で正社員になる機会が失われ、就職率は60%。
10万人を超すフリーターが生まれた。非正社員率は27%。
離職率は12%なのに対して転職率は7%。
10人に1人強がこの年代で退職し、そのうち3人に1人は次の職がない。
30歳を前に仕事の壁に当たり、誰もが転職を考える年代。


自分で選んだ道とはいえ、いまだ先の見えない将来に不安が募る。
大きな目標のためには、目の前の小さな課題をコツコツとこなさなければならない。
焦ったところで仕方ない。
キャリアを積み重ねて、次のジャンプに備える。