研究と実験

研究は、問題を設定しそれに答えること。
実験はその答えを科学的に矛盾なく証明すること。
つまり、研究の中に実験が含まれる。
研究は問題設定、実験計画、実験、考察、
そして新たな問題設定というサイクルで成り立っている。


これまでの中間報告を聞いていると、
研究報告というよりは実験報告。
どういう問題設定をしたのか理解していない説明が多い。
問題が分からないから証明する手段、つまり実験内容も
あっち行ったり、こっち行ったりまとまりがない。
どういうデータを実験で揃えなければ分からないので、
言われた事をやっているだけ。

「これこれの実験をしました」
「こんな結果が出ました」
「よって、こんなことが考えられます」
「今後は残りの実験をします」

おいおい、頼むよ。
しかも今後の予定が「残りの実験をします」って。


違いますよ。

「これまでの結果、こういうことが分かった」
「今後はさらにこういう実験が必要です」

そういうことを報告してくださいよ。
そうじゃないとみんなに披露して意見を求める必要はないでしょ。
これまでの実験の解釈および今後の方向性。
この2つが中間報告で検討しなければいけないことでしょう。
研究室に入りたての4回生ならともかく、
修士の学生がそれじゃ教授様も笑うしかないね。