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- 作者: 村松秀
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2006/09/01
- メディア: 新書
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研究者見習いで論文執筆中の私にとっては
非常にスリリングで、興味深い内容だった。
舞台は2002年から2004年のアメリカ、ベル研究所。
超伝導技術に関する論文が全て捏造だった。
捏造された論文の数は63本。
科学者なら一度は掲載されたい
最高峰科学誌「サイエンス」「ネイチャー」にも16本。
当時の超伝導分野は商業化もかかっており、
非常にホットな分野であった。
そのため世界中の研究者がこぞって出てきた論文を検証し、
さらに上を行く成果を出そうと研究に取り組んだ。
論文の数も、影響を与えた世界中の人々の多さも、
桁外れである。
ノーベル賞科学者を多く輩出している名門研究所が、
なぜ捏造を防げなかったのか。
厳しい現実が横たわる。
決して他人事ではない。