大学の研究室の会計事情3

今いる研究室では潤沢な研究費のおかげで不自由ない研究生活を送れている。
必要な試薬や備品は揃えることができ、
中には「え〜〜、マジで」と思うよなことにもバシバシ予算がつぎ込まれる。
10万円の試薬を買うのさえ苦労した修士時代。
ペン1本でも使用目的を明示し、必要最低限の予算でやりくりする。
コスト削減のために人的労力を惜しまない社会人時代。
そのような清貧予算時代を経験した私にとって、
現在の研究室の予算管理は驚きの連続である。
しかし、仕事の内容や目標の質の違いで
出すべきところには予算を惜しまないというのが大学の会計の特徴だろうか。
コストパフォーマンスは二の次。
まずは結果を出して何ぼの世界。


上記のような厳しい予算管理下での経験と自ら持つ『けち』な性格のため、
どうしてもお金を使うことに二の足を踏んでしまう。
特に社会人時代の経験がトラウマのようにのしかかり、
人手でなんとかできること、あるいは今あるもので何とかできることには
お金をかけずに何とかしよう、という考えがなかなか離れない。
しかし、そのような考えは研究という世界では足を引っ張るだけである。
最優先事項は何か。
ミス(コンタミなど)がないこと。
時間を節約すること。
そして、結果につなげること。
と、このように考えると企業の予算も同じであることに気付く。
アピールできるだけの企画を持っていなかったことが、
先の間違ったトラウマに繋がっている。
結局のところ、大学も企業も一緒ということか。