漂流する博士

博士号を取得したからといってすぐに就職が決まるわけではない。
修士課程での就職活動と同じように、
年度末に卒業見込みで就職活動をするわけだが、
修士課程と同じ活動ができるわけではない。


博士の多くはアカデミックポジション(大学教員)や
研究所の正規研究員に就くことを目指している。
しかし実際はその職を手にすることができる人はほんの一握り。
多くの人はポスドクと呼ばれるパートタイムワーカーに就く。
日当1万程度の給料で任期付き。
それが現実。


所属研究室の好意により12月から今の研究室でポスドクをする。
採用研究分野はまったくの畑違い。
当初は形だけのもので、今の研究を続けれる予定だったが、
異分野のお手伝いをすることに。
お金が出るだけでもありがたいので文句は言えない。


給料が安かろうと、研究分野が違おうと
研究者を続けたいなら断れない。
むしろ、なりふり構わず頼み込む。
そして、笑顔で「雇っていただけるだけでも幸せです」